共有持分の売却について知ろう!

一般的に「結婚して夫婦でお金を出し合ってマイホームを購入」または「相続を受けることになった」というようなケースで、あなたが取得する不動産を『共有名義不動産』その所有権の割合を『共有持分』といいます。

共有持分は基本的に売却することが可能なのですが、通常の物件とは異なる点がたくさんあるため、しっかりとした知識を持っていないと後々苦労してしまうかもしれません。

このサイトではそんな共有持分について詳しく解説するほか、共有持分売却に関する知識、業者選びのポイントまで丁寧に紹介していこうと思います!

共有持分とは?

共有持分とは、1つの不動産を複数人で所有している際に、それぞれが持っている所有権の割合のことです。所有者間でのトラブルが多いともいわれる共有名義不動産ですが、まずは共有持分の例として2つのケースを見てみましょう。

ケース①夫婦でマイホームを購入
結婚した夫婦が4,000万円のマイホームを建てる際に夫が3,000万円を、妻が1,000万円を出資し共同所有した場合。
共有持分は、夫→75%/妻→25%となります。
ケース②亡くなった親の持ち家を兄弟で相続
親が亡くなり、持っていた住宅を兄弟2人で相続した場合。
共有持分は、兄→50%/弟→50%となります。

共有持分の割合は上記のような形で考えますが、例えば夫婦でマイホームを購入した妻は25%しか家を利用できないかといえば、そういうわけではありません。

共有持分とはあくまで概念であり強制力はないため、所有さえしていればその家全体を利用することができます。

また、共有持分を複数人が相続した場合は、売却したい人とそうでない人とで争いになり、裁判沙汰になることも珍しくありません。そのくらい扱いの難しい不動産が、共有持分だともいえるでしょう。

共有名義物件のメリット・デメリットを知ろう!

共有名義とは、2人以上が物件を共有し所有者となることで、登記簿に記載する名前が2人以上となることです。

例えばマイホームを購入する際に「個人名義」にするのか「共有名義」にするのか選ぶ必要がありますが、ピンと来ないからといって安易に決めてしまうと、後悔してしまうかもしれません。

ここからは、共有名義物件のメリット・デメリットについてそれぞれ詳しく解説しますのでぜひ参考にしてくださいね。

メリットとは?

購入できる不動産の幅が増加
基本的に不動産を購入する際は、そのまま現金ではなく住宅ローンでお金を借りるケースが多いでしょう。住宅ローンの審査は手持ちの資産や年収を基準におこなわれるため、それらが多いほど借り入れできる金額も大きくなります。

例えば共働きの夫婦であれば、夫一人よりも夫婦2人で合わせたほうが資産や年収が高くなるため住宅ローンの額も上がり、結果購入できる家の幅が広がるでしょう。
住宅ローン控除が重ねて受けられる
マイホーム購入時に共有名義とすることで、夫婦の各収入に対して住宅ローンの控除を受けることができます。

住宅ローン控除とは10年のあいだ所得税と住民税が、1%減税されるという制度です。夫婦が共働きの場合、共有名義にすることでお互いの所得税・住民税に住宅ローン控除が適用されるため、単独名義よりも減税額が増えることになりますね。
売却時の特別控除を2人分受けられる
今まで住んでいたマイホームを売却することになった場合3,000万円の特別控除(税金の免除)という特例を受けることが可能です。この特別控除も共有名義にしておくことで2人分、つまり6,000万円まで上げることができます。
相続税の節税
もしも名義人どちらかが亡くなってしまった場合、不動産は遺産という扱いになります。

基本的に遺産を相続する際には高額な相続税の支払いが必要になりますが、共有名義であれば亡くなった方の持分のみが課税対象になるため、単独名義よりも節税することができるでしょう。

■デメリットとは?

共有者の承諾なしでは売却できない
共有名義の不動産を売却する際には、名義のある共有者全員の許可を得ないといけません。仮に離婚をしてどちらか一方がマイホームを売却したいと考えても、もう一方が住み続けたいと主張した場合、売却することは事実上不可能となります。

住み続けることを選んだ方は残ったローンを1人で支払えるのであれば問題はありませんが、支払いきれない場合も多く、結局はマイホームを手放すことになってしまうでしょう。
共有者が他界した場合、相続対象になる
不動産は相続扱いとなるため、基本的には配偶者や子供たちがその相続対象となります。相続する人数が増えるほど、住宅の改築や売却時に足並みが揃わずトラブルの原因となる恐れがあります。
贈与税の対象になる可能性
共同名義でマイホームを購入した夫婦のどちらかが先に仕事を辞めてしまった場合、住宅ローンはもう一方が支払うことになります。その場合単独名義にせざるを得ず、同時に不動産が贈与されたとみなされ、贈与税が課せられてしまいます。

なぜ共有持分は売却しづらいのか?

仮にあなたが共有持分を売却しようと考えたとしても、他の共有者の同意がなければ不動産そのものを売却することはできません。しかし、自分の持分だけであれば同意を得ずに売却することが可能です。

ですが買い手側の立場で考えると、購入しても賃貸に出すには過半数の同意が必要、売却には共有者全員の同意が必要など制限の多い住宅をわざわざ買う理由がないでしょう。

また、共有関係を解消した単独名義の不動産であれば買い手が見つかる可能性は高いですが、その解消にも時間や手間、多くの費用がかかることも悩ましいところです。

ちなみに、売却ではなく共有持分を「放棄する」という選択肢も存在します。この場合には放棄した持分が他の共有者へと移り、対価は一切得ることができません。

3つの共有持分売却方法

共有持分を売却するための方法は、大きく分けて3種類あります。それぞれの特徴をよく理解したうえで売却計画を立てていきましょう。

方法①

自分名義の分だけ売却する
自分の持分だけを売却する場合は、個人の判断でおこなうことができるため、通常の不動産売買契約と同じ形で比較的スムーズに売却することが可能です。しかし、1人分の共有持分を購入しただけでは不動産を好きに扱うことができません。

価格面では、購入後の転売や交渉の手間が他よりもかかることを考慮すると売却価格は相場よりも低くなる可能性が高いでしょう。また、売却先は不動産会社のほか、第三者や同じ立場の共有者が挙げられます。

方法②

共有持分を分筆して売却する
「分筆」とは、もともと1つだった土地を登記簿上で2つ以上に分けることです。この分けられた土地はそれぞれ独立した土地として登録がされるため、共有持分ではなくそれぞれが別に所有することが可能になります。

また、分筆をした後は自己判断での売却が可能になるほか、親族間トラブルの発生率が低くなる、土地評価の変動により税金が安くなる可能性が出てくるというメリットもあります。

ですが、分筆をおこなうには「土地の境界線を設定する」「登記で必要になる書類の準備や申請」といったさまざまな工程をこなさなければならず、多くの時間や手間がかかることになるのがデメリットでしょう。

方法③

全員の名義分まとめて売却する
共有者全員が同意していれば、通常の不動産と同じように売却することが可能です。3人の共有者が均等に6,000万円の物件を共有持分として所有していた場合、その売却金額はそれぞれ2,000万円ずつ分け合うことになります。

また、仮に1人が50%、残りの2人が25%ずつという共有持分なら、それぞれ3,000万円/1,500円万/1,500万円という配分になります。

この方法は全員がほぼ納得のいく金額が得られる一番平和的なものですが、そもそも誰か1人でも反対した場合、売却自体が成り立たないというのがネックとなるでしょう。

ここまで3種類の共有持分の売却方法を紹介してきましたが、手間や所要時間を考えた場合、自分名義の分だけ売却し共有持分を解消してしまうのが1番良いかと思います。この方法であれば他の共有者の承諾が必要ない点も大きいですね。

しかし、どの方法を使ったとしても面倒で大変なことには変わりません。トラブルなくスムーズに共有持分を売却したいのであれば、専門の業者に依頼することがベストな選択肢といえるでしょう。

売却には仲介と買取、どちらがおすすめ?

共有持分を売却する際も、通常の売却と同じように不動産会社が関わってくるケースが多いです。この不動産会社の売却形式には「仲介」と「買取」があるのですが、実際どのような違いがあるのでしょうか?

仲介の特徴

仲介の場合は、買主は第三者になります。個人間の売買になりますが、仲介会社はその間に入って売却価格についての相談や物件の広告宣伝、代理交渉などさまざまな売却活動を手伝ってくれます。

メリット

買主は基本的に自宅・事業用として利用する目的で不動産を購入するため、その後の利益まで加味しなくてはならない買取と比べて売却価格は高くなります。また、最適な売却方法をプロの視点から提案してくれるというのも仲介業者の魅力でしょう。

デメリット

仲介では物件が売れるまでの期間待っている必要があるため、想定よりも時間がかかってしまう可能性があります。

買取の特徴

買取の場合は、買主が不動産会社になります。提示された査定金額に不満がなければスピーディに売却をすることが可能です。

メリット

直接不動産会社が買取をするため広告を出す必要がなく、近隣の人に家を売りに出していることを知られません。また、直接買取であれば買主がなかなか現れないというケースを怖がらなくても良いという安心感があります。

デメリット

不動産会社側に買取金額の決定権があり、基本的には買い取った不動産をさらに一般へ転売して利益を得ているというシステムのため、買取価格はだいぶ低くなる可能性が高いでしょう。

「仲介」と「買取」どちらにもメリット・デメリットはありますが、結論としてはよほど急ぎの理由がないのであれば、高額売却が期待できる「仲介」がおすすめです。

買取料金の相場

共有持分の不動産を購入することは、基本的にメリットが少ないため通常の物件と比べて価値が低いことがほとんどです。

これは第三者がわざわざトラブルになりやすい共有持分の一部を買い取ることはほぼありませんし、業者としても買取後の運用が難しい物件は利益を出すのが難しいと判断するからです。

物件自体の価値が案件ごとに違ってくるので一概に相場がいくら、ということはいえませんが、少なくとも持分割合よりも買取価格は安くなるケースが多いでしょう。

また、一般的に共有持分の分野で不動産会社への売却であれば、市場価格の70%~80%程度を目安としておくと良いかもしれません。

買取業者選びのポイント

いざ共有持分を売却しようと思っても、どの不動産会社を選べば良いのか迷ってしまいますよね。ここからは信頼できる不動産会社で共有持分を売却するために、業者選びのチェックポイントを紹介します。

1

共有持分に対応・専門性があるか

共有名義の不動産は一般の不動産と異なる点が多々あり、そもそも取扱いをしていない、提示金額が安すぎるといった業者も多く存在しています。そのため、WEBサイトなどを確認して、共有持分売却にしっかりと対応している業者を選びましょう。特に共有持分や相続に関しての専門家が、さまざまな相談に乗ってくれるような業者だと安心ですね。
2

売主に寄り添ったサポート体制

共有持分の売却をしたいと考えている方の中には、相続や税金関係などのトラブルを抱えている方も多いといわれています。そのような状況で、一緒になって解決策を模索し解決まで導いてくれるようなサポート体制が整っている業者は必ず力になってくれるでしょう。
3

実績を確認

物件の買取・販売・仲介の実績が豊富な業者であれば、一定の信頼はできると思います。事業年数はもちろん大切ですが、共有持分に関するトラブル解決件数なども気にしておくと良いかもしれませんね。
4

実際に無料相談・査定を受けてみよう

インターネット上から依頼できる簡易査定や電話・メールでの無料相談など、実際にコンタクトをとってみることで、買取価格のほか業者の対応が少なからず見えてくるでしょう。

共有持分の売却をするにあたって、業者選びは非常に大事な要素といえます。上記で挙げたポイントを必ず確認して信頼できる、あなたの立場に寄り添ったサポートをしてくれる業者に依頼できると良いですね!