意外と起きがち?共有持分売却時のトラブルの予防策を考えよう!

公開日:2021/09/15  最終更新日:2021/09/06


共有持分とは、1つの不動産を複数人で所有している場合における、それぞれの所有割合のことです。不動産を共有する理由は「親の遺産相続により兄弟姉妹で」、「夫婦で不動産を購入した」などさまざまです。一人あたりの税金が安くなる、遺産の分割が簡単に済むなどのメリットもありますが、リスクやトラブルも多く存在します。

共有持分売却時に起きがちなトラブルとは?

活用していない不動産でも固定資産税は発生し、場合によっては修繕費用がかかることもあります。共有する不動産そのものを売却することはできませんが、自分の持分(権利)のみを売却することはできるので、金銭的な負担を考え売却を望む方も多いと思います。しかし、共有不動産の売却は簡単ではなく、さまざまなリスクやトラブルの可能性があります。

■不動産を売却したくても共有者の同意が得られない

不動産を複数人で所有する場合、売却するには全員の意見が一致している必要があります。不動産への思いが強く、共有者が売却に難色を示すことも少なくありません。

共有者からの同意が得られず、話し合いをするも平行線をたどったまま長期化してしまう可能性もあります。「共有者が遠方にいて話し合いが難しい」「共有者が高齢や病気などの理由で、意思の疎通が図れない」など、さらに問題が複雑化するケースも見られます。

■自分の持分を勝手に売却した

共有持分が売却できるからといって他の共有者に相談もなく進めると、不信感を持たれたり、反発を招いたりすることが考えられます。共有者は夫婦や親族など近い間柄の場合が多く、このことをきっかにわだかまりが生じ、関係が悪化する恐れもあります。また、買い取った業者が他の共有者に買取を迫ったり、他の共有持分の売却を勧めたりして、さらなるトラブルになることもあります。

共有所有者となった買取業者から「共有物分割請求」をされてしまう可能性も発生します。「共有物分割請求」とは、共有物件を持分の割合に応じて分割することで、共有者はいつでも請求を行うことができます。話し合いで解決できない場合は裁判所に委ねることになり、他の共有者に負担をかけることにもなりかねません。

売却価格が安い

共有で所有する不動産は、自由度が低くそのままでは使い道がないため、需要は高くありません。一般の第三者が興味を示すことはほとんどなく、不動産買取業者などが購入するケースが多いでしょう。

ただ、価格は不動産全体を売ったときの相場よりも安くなってしまうことが一般的です。そのため、不動産自体の資産価値が下がってしまうことも考えられ、他の共有者の持分にも影響を及ぼすことがあります。

共有持分売却時のトラブルの予防策を学ぼう!

共有持分の売却時には、どのようにしてリスクやトラブルを回避すればよいか、対処法を解説します。

■事前に他の共有者に相談する

共有持分のみを売却する場合、共有者の同意を得る必要はありませんが、きちんと話しておくことで後々トラブルになることを防ぐことができるでしょう。いざ相談してみると、他の共有者から買取の申し出があったり、同じように売却を希望する共有者もいるかもしれません。

よい感触が得られなかったとしても、事前に相談しておけば共有者を驚かせたり、不信感を持たれたりせずに済みます。身近な相手だからこそ、他の共有者との関係にも配慮しましょう。

■早めに共有所有の状態を解消する

共有している不動産を分割(分筆)して、それぞれが単独所有者になる形がもっとも簡単な方法です。しかし、土地が狭く分割すると需要がない、そもそも建物の場合は物理的に分割することが困難ということも多くあります。共有者の一人が他の共有者に代金を支払い単独所有者になるなどの方法もありますが、いずれにしてもしっかりと話し合うことが必要です。

万が一、トラブルに出会ってしまったら?

共有者の間でトラブルが発生すると、人間関係がこじれてしまうことも珍しくありません。お金の話になると、思いをうまく伝えられず、精神的に疲弊してしまうこともあります。

不動産会社との話し合いでも、法律の問題や専門用語など、一般的にはわからないことも多いので、対応に困ったときは、弁護士の力を借りてみるのもいいでしょう。第三者が入ることで話し合いが進展することも考えられますし、不動産会社のへの対応もスムーズになり、不利益なことも防げるでしょう。

 

「共有」というと、単に一つの物を複数人で持つというイメージをもたれるかもしれませんが、不動産の「共有」は複雑な問題と多くの制限を伴います。共有持分は売却が難しく、長期間の共有や共有者が多数の場合はより複雑な問題になり、リスクやトラブルの種も多くなってしまいます。関係が良好なうちにきちんと話し合い、充分に考慮した上で、売却をすべきかどうか慎重に判断しましょう。

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