共有名義の不動産にありがちなトラブルとは

公開日:2022/10/15  最終更新日:2022/09/28

共有名義の不動産は住宅ローンを活用する際や相続手続きの際に発生することが多いですが、1つの不動産を所有する権利を分割することから、トラブルが多いのも事実です。では。共有名義の不動産にありがちなトラブルとは、一体どんなものでしょうか。この記事では共有名義にまるわるトラブルを中心にご紹介します。

共有名義の不動産を利用する際に起きやすいトラブル

共有名義の不動産を利用する際には、一体どんなトラブルが起きやすいのでしょうか。大切な不動産を所有する権利を分けることで、以下のようなトラブルの発生があります。

売却がしにくくなるトラブル

長年家やマンションなどを所有していると、経年劣化によりもっとよい条件へと引っ越ししたいと考える場合もあります。また、住まいがあるエリアの高騰により、売却を決断した方がメリットはあると感じるケースもあるでしょう。単独名義の場合は所有者が手続きを単独で進めることができますが、共有名義として所有している場合には全員の同意が必要です。

つまり、同意が無ければ好条件の売却話があったとしても、前に話を進めることができないのです。

第三者が介入するトラブル

現在共有している不動産の中でも好立地にある案件はトラブルが起こりやすくなっています。地価の高い場所に立地している土地なら、分割部分だけでも取得して売却したいと考える人もいるでしょう。

一方で、じっくりと共有名義人全員を取りまとめし、確実に不動産を守りたいと考える方もいます。不動産は自身の共有持ち分だけを経験豊富な不動産業者を通すことで売却できてしまうのです。すると、第三者が介入し新たなトラブルへと発展する場合があります。

相続が発生した際に起きやすいトラブル

共有財産の扱いに関しては多くの士業が「相続時」のトラブルに直面しています。例としては以下のとおりです。

相続人が増えていくトラブル

共有財産として1つの不動産を複数名で所有している場合、その中の1名がご逝去にともない相続が発生することがあります。例として、今まで夫婦2人で共有名義としていた不動産が、夫が亡くなったことにより、夫の共有部分をどう相続するのか充分に検討する必要があるのです。スムーズな相続にするには妻がその部分を取得することが望ましい、ともいえますがそのほかの相続人と意見が一致せず、相続手続きが難航する場合があります。相続には以下の手続きが必要です。

期限内の相続税の納付に間に合わないトラブル

相続税の納付が必要な場合には、たとえ共有部分がトラブルになっていても期限内に相続税を納付する必要があります。遺産分割協議が難航している場合は、弁護士や税理士などに相談をして、適正な税処理を並行して進めていく必要があります。

遺留分のトラブル

相続の際には遺留分と呼ばれる取得にも配慮をする必要があります。法定相続分とは異なり、遺留分とは必要最低限取得できる相続の補償分、といってよいでしょう。遺言状に従って不動産を共有持分で処理をしようとしたら、ある相続人が遺留分を侵害されている可能性があります。相続人によっては遺留分について金銭で支払うように求めてくる可能性があるので、紛争化する可能性があります。

共有名義の不動産を勝手に売却した際のトラブル

共有名義になっているにもかかわらず、勝手に不動産を売却されてしまうケースもあります。この場合は2つのパターンが考えられます。

共有部分のみを許可なく売却された

このパターンを解説すると、1つの不動産を夫婦で所有していた場合、離婚によって一方の方が共有持分の部分を売却してしまうケースです。1つの不動産全体を売却する場合には双方の同意が必要ですが、ご自身が所有している部分だけなら売却ができてしまいます。共有部分のみを買い取る不動産との交渉が必要となるケースです。

とくにこのケースは離婚、死別、相続等の際に起こるケースです。但し、不動産会社の介入によって売却に向けて一気に動き出すケースもあります。複数人の共有名義人の取りまとめに難航している場合は、こうした方法が意外な打開策になることもあります。

共有名義の登記前の売却

共有名義は登記を完了させることで完成しますが、トラブルの中には登記前に自己判断で勝手に売却されてしまうケースもあります。一度第三者の手に渡ってしまうと取り戻すことはできなくなってしまうのです。こうした行ためは損害賠償請求によって訴訟に持ち込むことも可能ですが、事情を知らない第三者へ売却が完了し、登記まで完了してしまうとリセットは事実上不可能でしょう。

こうしたトラブルを防ぐためには、登記を速やかに完了させることや共有名義人間でトラブルがありそうな場合には、早めに弁護士に相談をして紛争の激化や更なるトラブルを防ぐことが重要です。登記はご自身では対抗が難しいケースなので、紛争の専門家である弁護士や登記の専門家である司法書士などに相談しましょう

まとめ

この記事では共有名義の不動産に関して、起きやすいトラブルのお話をご紹介しました。1つの不動産を複数人で所有する以上、どうしても単独名義の時よりはトラブルが起きやすくなってしまいます。とくに相続や離婚などですでに紛争が起きているケースでは共有名義のトラブルは発生確率が高いのです。こうしたトラブルを未然に避けるためにも、共有持分を設定する際には慎重に実施しましょう。

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