共有持分の割合はどうやって決まるのか?詳しく解説!

公開日:2022/09/15  最終更新日:2022/10/05

共有持分の割合

不動産の持ち主は必ずしも単独ではありません。住宅ローンの利用時などでは、1つの不動産を共有名義の不動産として登記することもあり、ポピュラーな不動産の所有方法です。しかし、複数人で1つの不動産を所有する以上、その持分を決める必要があります。そこで、この記事では、共有持分の割合について決める方法を中心に詳しく解説します。

不動産を共有名義で購入したら持分の割合はどうなるの?

不動産を新しく購入する場合には、単独で購入する場合もあれば、複数名で協力し合う場合もあります。住宅ローンの種類の関係上、共有名義を選択する場合も多くなっています。

でも、不動産を共有名義で購入する場合には、その持分の割合を指定する必要があります。新規で不動産を購入する場合、下記のようなルールで共有持分が決定します。

不動産における購入額が持分を決める

新規で住宅ローンを組むと仮定しましょう。ご夫婦でローンを組む場合、ご夫婦が均等に2分の1ずつ、購入金額を分けて返済するとします。

たとえば、3,000万円をかけて不動産を取得した場合、2分の1を夫、残りの2分の1を妻が返済するとします。つまり、この夫婦の場合は1,500万円ずつを負担することになります。

このケースの場合は、共有持分の割合は単純です。それぞれが2分の1ずつ負担するため、1つの不動産を2分の1ずつ所有することになります。

共有持分が均等に割り切れない場合は、端数の調整を行いますが、調整は贈与とみなされるため、注意が必要です。3人、4人と共有名義人が増えると、それだけ1つの不動産を大変細かく分割していくことになります。共有名義人間のトラブルも起きやすくなるので、注意をしましょう。

相続時の共有持分の割合はどうやって決める?

共有分を決める場面は、不動産の新規取得時だけではありません。相続が発生した後にも、共有持分を決める場合があります。では、どうして相続で不動産の共有持分を決める必要があるのでしょうか。

法定相続分に沿って不動産を取得する場合

相続とは、そもそも民法上で定められているものであり、相続人も誰でもなれるわけではありません。たとえば、長年別居した妻がおり、長年連れ添った内縁関係の妻がいる場合は、法定相続人としては戸籍上の妻に限り、なることが可能です。

内縁関係の方は、民法上では相続人になることはできません。法定相続人は、順位と相続できる割合について定められており、共有持分に関しても、この割合に沿って定めることが一般的です。

例として、配偶者は常に法定相続人であり、2分の1を相続することができます。子どもは残りの2分の1を子どもの人数によって割ることになります。

夫の残した不動産を残された妻と子2人が共有持分として所有する場合には、妻が2分の1、残りの2分の1を子2人で割るため、子どもはそれぞれ4ぶんの1を共有持分とします。

ただし、不動産をもしも売却予定の場合には、共有持分にしてあると、手続きが煩雑となるケースが多いため、注意が必要です。

遺言書や遺産分割協議でも決められる

法定相続人や相続分は、民法上で規定されていますが、実は強制ではありません。被相続人(亡くなられた方)が遺言書を残している場合は、その内容に沿って共有持分を決めることができます。

この場合、遺留分の侵害が発生している場合があります。遺言書をこれから残す方は、弁護士や司法書士などの専門家に遺留分について、レクチャーを受けながら作成をすることがおすすめです。

なお、遺言書が無い場合でも、相続人間で円満な遺産分割協議ができれば、民法上の法定相続分にこだわる必要はありません。

不動産を共有持分にした後に、再び相続が発生してしまうと相続人がさらに分散し、不動産の管理が大変ややこしくなります。

1つの家を1人の方が引き継ぐ場合には、あえて家に関する持ち主は1人に定め、現金や預貯金にて配分を調整する方法もあります。相続の場合も、次世代の方の不動産管理をどうあるべきかを踏まえ、慎重に検討する必要があるでしょう。

共有持分を決めるポイントとは

共有持分の決め方について、さまざまな視点からご紹介していますが、持分をいざ決める場合には、どんなポイントを押さえておくと良いでしょうか。そこで、下記2つにポイントをご紹介します。

共有持分のメリット・デメリットを知っておく

共有持分には1つの不動産を何人かに分割し、それぞれの財産として所有できるメリットがあります。

しかし、住宅ローン控除で損になってしまったり、売却時に共有名義人が拒否をしてしまったり、すでに亡くなっていることにより、さらなる複雑な相続が発生する場合もあります。共有持分の決定は、慎重にメリット・デメリットを検討しましょう。

贈与に注意が必要

共有持分の持分率を調整する場合には、贈与が発生するケースがあります。ケースによっては、贈与税という重い課税を受ける可能性もあります。

不動産の取得には、不動産取得税など、別の税金も発生してしまうため、お金に関してはシビアに計算してから、共有持分を決めることがおすすめです。

まとめ

この記事では、共有持分という不動産の所有方法について、割合の決め方を中心に詳しく解説しました。共有持分の割合について決める方法は、いろいろなケースがあることが分かったと思います。複雑な仕組みである共有持分は、決める段階で今後のことも見据えて決めることがおすすめです。とくに相続時は、相続税に対する考慮も必要であるため、税理士などの士業に相談をしてみると良いでしょう。

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