共有不動産の火災保険などの保険料を支払うのは誰?保険金の受取人は?

公開日:2022/03/15  最終更新日:2022/05/12

保険金

住宅を取得した場合、火災保険や地震保険に加入するのが一般的です。それでは共有不動産の場合は保険料を支払うのは誰で、受取人は誰になるのでしょうか。そして保険金を受け取った際の税金の有無、共有者が死亡や離婚した場合にどうすればよいのか疑問に思うでしょう。ここでは共有不動産の保険料に関しての説明をします。

共有不動産の場合、保険料を支払うのは?

一般的に保険料は保険契約者が支払うことが必要です。共有不動産の場合も、保険契約者が支払います。共有不動産をもつ方というのは夫婦の共有名義で住宅を建てた場合、相続で財産を相続し、共有名義となった場合などが想定されます。

その場合、誰が保険契約者になり、火災保険料などの支払いはどうすればよいのでしょうか。保険会社と契約する人を保険契約者といい、1人しかなれません。したがって共有者の1人が代表者となる必要があります。

保険契約者は共有持ち分に関係なくなるので、全員と話し合って決めるのが重要です。支払う人を決める場合、収入が多い人のほうが節税になることがあります。

火災保険と地震保険をセットで契約すると、年末調整や確定申告で税金が戻ってくる場合があるからです。保険料は保険契約者が代表して支払ってから、後で他の人と清算するとよいでしょう。

保険金の受取人は誰になる?

保険契約者が1人しかいないので、実際に保険金が支払われるときは誰が受け取るのか疑問だと思いますが、保険金の受取人は共有者全員です。ここでは保険の被保険者、すなわち保険の対象となる人は共有名義人全員になります。

これは火災保険や地震保険は、家や建物などの不動産全体にかけられるものだからです。契約者は不動産の共有持ち分の一部しかもっていませんが、全員の持ち分、すなわち不動産の全体に保険がかけられるのです。したがって共有不動産の場合、保険契約者と被保険者は違います。

実際に保険金が支払われる状況が発生したとします。保険金を受け取れるのは被保険者ですので、不動産の共有名義の全員が受け取れます。その際に保険金は共有持ち分に応じて支払われます。まずは代表者が保険会社から保険金を受け取って、それを皆に配る形になります。

あとでトラブルにならないように、代表者は全員の委任状をもらってから保険会社に請求しましょう。

保険金に税金はかかる?

生命保険などで保険金を受け取った場合は、所得税と相続税がかかります。しかし保険会社から保険金を受け取る際には基本的に税金がかかりません。

たとえば車両保険や国民健康保険などのように、消失や破壊、窃盗などの被害にあった補償として保険金が支払われるので、税金を支払う必要がないとされるのです。

逆に税金がかかるのは保険金を受け取って利益が出るときです。贈与税など、契約者と受取人が違う場合は税金がかかりますが、利益を生むものではないので贈与税もかかりません。相続税の場合はどうでしょうか。相続税は財産の相続が発生した場合に生じますが、火災保険は損害の補償なので、利益が発生していません。

実際には利益を生むこともありますが、利益を生むために保険料を支払ったわけではないので、相続税もかからないのです。火災保険で税金がかかるのは、積み立て型の火災保険の場合です。満期を迎えて満期返戻金を受け取るときには注意しましょう。

返戻金は火災保険の積み立て部分、つまり金融資産の配当金が支払われたことになるからです。まれに事業者が契約者の場合は税金がかかる場合もあります。

不動産の共有者が死亡または離婚した場合

不動産の共有名義を変更すると、保険会社に届け出が必要になります。不動産を持ち続けると、共有者にも変化が生じます。たとえば土地や建物の共有者の誰かが死亡したとします。そうするとその持ち分の不動産は相続人に相続されます。

相続人が複数いる場合は遺産分割されますが、複数で共有することになれば、共有者の数が増えます。相続人がいない場合は共有持ち分が他の共有者に帰属します。したがって共有持ち分と共有者の数が変化することがあります。共有者が死亡して、契約者や被保険者が変わった場合はなるべく早く保険会社に届け出ましょう。

また夫婦が離婚して、妻に土地や建物を財産分与する場合もあるでしょう。そのときは所有している不動産は共有名義でなく妻名義になります。火災保険の契約者が夫なら妻を契約者にします。そして受取人は夫婦から妻のみになります。

これらの変更も届け出ます。死亡や離婚によって契約内容が変更する場合は早急に保険会社に届けましょう。変更の届けをしておかないと、保険金をスムーズに受け取れなくなるからです。

 

家や建物の共有名義に保険をかける場合は、共有者の1人が代表として保険料を支払います。保険金は全員が受取人ですが、まずは代表者が他の方の委任状をもらって受け取り、持ち分に応じて分配します。保険金を受け取るときには基本的に税金はかかりません。共有者が死亡または離婚して、名義が変さらになる場合は、保険会社に早めに申し出ましょう。あとでトラブルにならないためにも、共有者同士でよく話し合い、変更があった場合はすみやかに対応することがポイントです。

 

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