共有不動産の相続税はいくら?相続に関する税金について解説!

公開日:2022/04/15  最終更新日:2022/05/12

相続税

家や建物の持ち主が亡くなって、妻や子どもなどの相続人が財産を取得した場合には相続税がかかります。では、その家や建物が共有名義だった場合の相続税はどうやって計算したらよいのでしょうか。ここでは共有不動産の相続税とはどういうものか、そして基本的な相続税の計算方法などについてご説明します。

共有不動産の相続税とは

共有不動産とは複数で家や土地などの不動産を持っている状態のことです。そのうちの誰かが死亡した場合にはその持ち分は相続人に相続されます。

たとえば父親と息子で不動産を共有していたとします。そこで父親が亡くなり、相続するのは母親と子ども全員です。亡くなった人に配偶者がいる場合は、常にその配偶者は相続人になります。もし息子が亡くなった場合は、息子の配偶者である妻とその子どもたちが相続人です。

子どもがいない場合は配偶者と息子の父親が相続します。親がいない場合は配偶者と、息子の兄弟が相続人になります。相続人が複数いる場合は遺産分割されますが、共有される場合は共有者の数が増えます。

相続人がいない場合は亡くなった人の持ち分は共有者に帰属します。共有持ち分は法定相続分、遺言書、遺産分割協議などで分けます。持ち分を分けた後には共有持ち分の名義変更の手続きを行う必要があります。名義変更の次に相続税の申告・納付が必要な人もいるので注意しましょう。

相続人は持ち分に応じて相続税を支払うことになります。不動産を相続して共有名義にするときの注意点としては、将来的に不動産を売却したいときに共有者全員の許可がいるなど、手続きが複雑になることも考慮しておきましょう。

相続税の計算方法

次に相続税の計算方法を説明します。亡くなった人から相続や遺贈などによって相続した財産の価額の合計額が、基礎控除額を超える場合、相続税の課税対象となります。

まずは相続税が課される財産、すなわち課税遺産総額を把握しましょう。土地、建物、株式や公社債などの有価証券、預貯金、現金などのほか、金銭に見積もることができるすべての財産、日本国外の財産、生命保険や退職金、相続時精算課税適用を受ける財産を合計します。

合計額から非課税財産、葬式費用、債務を引いたものが遺産額です。非課税財産とは①墓所、仏壇、祭具など、②国や地方公共団体、特定の交易法人に寄附した財産、③生命保険の一部(500万円×法定相続人の数)、④死亡退職金の一部(500万円×法定相続人の数)です。葬式費用とはお寺などへの支払い、葬儀社などへの支払い、お通夜に要した費用が含まれます。

遺産額に相続開始前3年以内の贈与財産を加算して、正味の遺産額を出します。正味の遺産額から基礎控除額を引いたものが課税遺産総額です。遺産にかかる基礎控除額とは3,000万円+(600万円×法定相続人の数)の式で出ます。

ここでいう法定相続人の数とは、相続人の中で相続放棄をした人も含む数です。次に課税遺産総額を法定相続分で案分します。それに税率を適用して、それぞれ法定相続人別に税額を計算します。計算した税額を合計したものが相続税の総額です。

相続税の総額を実際の相続割合で分けます。案分したものから配偶者の税額軽減や、各種の税額控除を引いて、実際に納める税額を計算します。相続税の特例として、小規模宅地等の特例、配偶者の税額軽減、事業承継税制があります。

特例を受けるには、相続税の申告書を提出する必要があります。正味の遺産額が基礎控除額を差し引いても超えない場合は申告も納税の必要もありません。

相続税の支払い方法

相続税の支払いは申告期限までに行うことになっています。相続税の申告期限は、相続する人が死亡したことを知った日の翌日から10か月目の日までで、被相続人の住所地の所轄税務署に申告・納税する必要があります。

申告期限までに支払わない場合には、加算税と延納税がかかる場合がありますので注意しましょう。では、相続税を支払うにはどのような方法があるのでしょうか。

まず金銭を一括で納付する方法として、e-taxによるダイレクト納付、インターネットバンキング納付、クレジットカード納付、コンビニ納付、預貯金口座からの振替納税、税務署や金融機関などでの窓口納付などの方法があります。

もし一括で支払えない場合は、その他に延納・物納制度があります。延納制度は相続税額が10万円を超え、納期限までに税金を納めるのが困難な場合に、税金を何年かに分けて納める方法です。利子税がかかり、原則として担保の提供が必要です。

物納制度とは、納期限までに相続税が支払えずに、延納制度でも支払いが不可能な場合に、相続などで得た財産を納める制度です。延納・物納で納める場合は申告期限までに申請書や必要書類を提出して、あらかじめ税務署で許可を得る必要があります。

 

ここまで相続税の計算方法、支払い方法について説明してきました。共有名義の不動産の場合には、相続によってさらに複数の人が共有の名義人になる場合もあり、手続きが複雑になります。不動産を共有名義にすると、売却するときなどトラブルのもとになる可能性も考慮しましょう。死亡した人から財産を相続した場合、期限内に相続税の申告・納税をしなければなりません。期限を過ぎると加算税、延滞税などがかかるので注意が必要です。

 

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