間違えやすい!共有名義と共有持分ってどう違うの?

公開日:2021/12/15  最終更新日:2021/12/03


不動産を所有する場合、「共有名義」と「共有持分」という専門用語を耳にします。それぞれ共有という言葉が付いており類似していますが、意味は異なる用語です。住宅ローンを借り入れる際や相続を行う際にも使うのですが、一体どんな違いがある言葉でしょうか。この記事では共有名義と共有持分の違いを解説します。

共有名義とは

ではまず、「共有名義」とはどのような意味の言葉でしょうか。共有名義とは1つの不動産を複数人が所有することをいいます。不動産の所有には登記を行う必要があり、共有名義で登記を行うと登記簿上にも複数人の所有者名が記載されます。

よくあるケースとしては、住宅ローンのペアローンや相続登記で1つの不動産を法定相続人で分割するケースです。たとえばご夫婦で一戸建ての家を5,000万で取得したとします。

夫婦がペアローンでそれぞれ金融機関から2,500万ずつ融資を受けた場合、建物の登記を行う際に権利者として、夫婦がそれぞれの氏名で登記されます。1つの家ですが権利者が2名発生した、という意味です。1つの不動産を大人数で所有する場合は、共有名義の人数も増え権利者名がズラリと登記されることになります。

共有持分とは

共有持分とは、共有名義とはどのような違いがあるのでしょうか。共有持分とは所有の割合を指す用語です。たとえば、相続が発生すると遺産分割協議や遺言書がなければ基本的に法定相続分で相続します。不動産について2人で相続する場合、2分の1ずつ共有することになります。

この「2分の1」について共有持分というようです。共有持分は1つの不動産に対して複数人で権利を分け合っているのです。つまり、1つの不動産を売却する際には自分が所有している以外の持分を持つ権利者に売却の同意を得る必要があります。事前に買取させてもらう、贈与をしてもらうなどの方法が対処方法でしょう。

また、共有持分があった方が亡くなってしまうとその部分にだけ新たに相続が発生し、権利が分散してしまいます。共有持分の不動産を動かす際にはこのように複雑な手続きが関係します。そのため、近年共有持分を購入する不動産会社に買い取りを依頼するケースも増加しているようです。

共有名義と共有持分の違い

では共有名義と共有持分の違いをもう少し詳しく解説しましょう。例として、相続が発生し法定相続人2名で土地を1つ、2分の1ずつ相続したと仮定します。すると、土地の共有名義は2名が登記されます。1つの土地を2名で所有した証です。そして共有持分は相続で2分の1にしたため、それぞれの共有持分が2分の1とされます。

このように類似している言葉ですが意味合いが若干異なるので、使う際にはきちんと使い分けるように気を付けましょう。住宅ローンでペアローンを検討している場合、共有名義と共有持分については金融機関や不動産会社から必ず説明を受けます。

夫婦がそれぞれ融資を受けて、不動産を共有することになるからです。土地、建物について新規でペアローンで融資を受けて購入する場合は、その両方に共有名義が発生することになります。融資を受ける額によって共有持分が変わるので、夫婦間で意志の違いが生じないためにもそれぞれの意味合いをしっかり覚えておきましょう。

持分ってどうやって決めるの?

では、相続で法定相続の配分が決まっている場合はよいですが、住宅ローンなどの際に共有持分を決める際にはどのように決めているのでしょうか。

1つの建物を夫婦で5,000万円の融資を受けて買ったと仮定しましょう。夫が3,000万、妻が2,000万円ずつ金融機関から住宅ローンを借り入れたとします。この場合、夫の持分の計算は3,000万÷5,000万円で計算し、60%の持分と決定します。

一方の妻は、2,000万円÷5,000万円で計算し、40%の持分となるでしょう。このように出資額に応じて共有名義を決めていくのですが、必ずしも割りきれて持分がキレイに決まるわけではありません。割り切れない場合は調整を行うのですが、端数を処理するには「贈与」を使うことになります。本来自分が所有すべきだった端数を相手方に付けるので、贈与となり一定の枠を超えると贈与税が発生します。

このように住宅ローンを借りて持分を新たに決定する際には、ケースによっては贈与税が発生することを念頭に融資を考えましょう。また、共有持分が決定したら不動産の登記も行います。登記には住宅ローンや贈与とは別に登記費用が発生するので、こちらも覚えておきましょう。

 

共有名義・共有持分は、不動産を所有するための大切な方法です。誰と所有するのか、持分に不都合はないかなど、充分に検討した上で登記をすることが理想です。しかし、所有した後に持分を売却したい場合には専門の不動産業者や分筆を行う方法もあります。税金や相続なども踏まえて、不動産の共有は名義と持分についてしっかりと理解をしておきましょう。

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