まさか自分が共有者!?所有不動産の調べ方とは?

公開日:2020/12/15  最終更新日:2020/11/26

不動産は単独所有が望ましいとされています。第三者に売却するときに、最小限の売買当事者で済ませることができ、さらに権利状態も単独所有なら熟知しているからです。しかし単独所有だと思っていたのに実は共有不動産だったということは充分ありえる話です。

共有者になっていると色々と面倒

何らかの事情で自分が不動産物件の共有者になってしまった場合に、具体的にどのような点で困難な事態に直面することになるのでしょうか。単に数人以上で所有権を持ち合っているだけのようにも思えるので問題になります。

まず不動産全体を売却などの形で処分するときには、共有者全員が同意する必要があります。売却するわけではなく融資の必要性に直面して担保権を設定するにしても、過半数以上の持分を保有していない限り不動産全体に抵当権などを設定することはできません。

だからといって共有持分自体は、財産的価値があるので共有持分売却と言う形で第三者に処分して現金化することが出来ます。自分の共有持分だけに抵当権などの担保権を設定することも可能です。

しかし当然のことですが、不動産全体を売却するときに比べれば代金は安くなり、担保権設定で融資を受ける金額も少額にとどまります。つまり共有持分売却などで投下資本を回収する手段は用意されていますが、それはあくまで共有持分という市場価値の低い不動産を処分する事態になることに変わりはありません。

このように共有者が複数存在するか、単独所有であるかによって、処分するにあたって現金化できる金額には大きな差が発生するので処分を検討している不動産が共有であるか単独所有であるかは、処分する局面では非常にシビアな意味合いを持つことになるわけです。

共有になっているか否かの確認方法について

共有持分売却をするにしても、処分を検討している不動産の権利状態を確認しないことには具体的処分方法も確定することは出来ません。そこで問題になるのは共有状態の調べ方です。家や土地などの不動産の権利状態を確認するのに簡単で確実な調べ方は、法務局に備え付けられている不動産登記事項証明書、いわゆる登記簿謄本を確認することです。

不動産登記事項証明書とは、家や土地などの所在地や地番・地目・地籍や家の構造・床面積などが表示部分に記載されており、権利関係は甲区と乙区に記載されている公的書面で登記官の認証印がプリントされているものです。

甲区には所有権に関する事項が記載されており、名義人の取得した日付や所有権取得原因・受付番号などが記載されています。これに対して乙区には所有権以外の権利に関する事項が記載されています。例えば住宅ローンを設定して抵当権を設定すると、融資した金融機関の照合や本店、融資した金額や原因の契約などを確認することができます。

現在問題にしているのは、共有持分売却などを検討するにあたっての基礎データを取得することがトピックになっているので、甲区を参照すれば必要な情報を確認することが出来ます。仮に共有者が名義人に記載されていれば、それぞれの氏名住所のほか、保有している持分割合なども記載されています。その持分を確認することで共有持分売却などの目途が付きそうか、自分で確認することが出来ます。

法務局で確認できない可能性はないのか

普通は不動産登記事項証明書を確認すれば、共有者が誰で、誰がどれだけの持分を所有しているのかを確認することが出来ます。共有者が登場する理由として多いのは、名義人が死亡し遺産分割協議をしないままとりあえず相続分に応じた相続登記だけを実行した場合です。共有持分売却にするかそれとも他の共有者を説得して全体を売却することになるのか、少なくとも不動産登記事項証明書で確認できれば次のアクションを検討することも出来るでしょう。

ところが相続などの権利移転自由が存在するからといって、それが必ずしも不動産登記簿に反映されているとは限りません。なぜなら相続などが発生しても、所有権移転登記など権利の登記を申請するかどうかは所有者などの自由に任されているからです。

典型的なのは明治などの大昔から移転登記などが一切なされていない不動産です。このときはすでに物故しているであろう、名義人の住所や名前を頼りに戸籍類を収集して相続人を検索することから始めなければなりません。古文書のような昔の戸籍類を収集するほかないわけです。

しかし戸籍類を収集して相続人を探り当てるのは、それなりに専門的知識と経験を必要とします。代替手段として市町村の固定資産税評価証明書や固定資産税納付通知書の名義人の欄を確認するという方法もあります。その結果共有者の名前が判明することもあります。

 

共有状態の不動産を保有していると、全体を処分するのは難易度が高くなります。共有持分売却と言う方法もありますが、先決問題として共有者を確認するべきです。不動産登記事項証明書を取得したり、それでも不明のときは名義人をもとに戸籍類や固定資産税関係の書類を利用する調べ方で対応することになるでしょう。

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